Column
2022.03.31

【360度カメラ】住宅業界での活用方法は? バーチャル内覧を採用した企業の事例も

活用事例

周囲360度、全方向をワンショットで撮影することができる360度カメラ。上下左右前後の情報を可視化できるので、昨今さまざまな業界で幅広く活用されはじめています。これまで平面的な写真がメインであった情報は、360度カメラで撮影することで各段にレベルアップ。個人としての使用はもちろんですが、ビジネス利用としてもさまざまな可能性が注目されています。

INDEX

360度カメラが住宅業界で注目されている理由

エンターテインメント的なアイテムとして一般ユーザーに急速に認知されはじめている360度カメラ。景色やものを空間的にとらえることで、より実物に近い状態をイメージしやすいのがメリットのひとつ。特に住宅業界では、その活用度の高さから導入する企業が増えています。コロナ禍でさまざまな業界・業種でオンライン化が進む中、住宅業界では物件紹介をバーチャル化する動きが加速。360度カメラを活用したバーチャル内覧ツアーなどを開催し、多くの顧客とのやりとりが可能になりました。

まるで現地にいるような感覚!ハイレベルなバーチャル内覧

住宅を購入する際には、複数の住宅メーカーの展示場に足を運ぶのが一般的ですが、どこに行くべきか、行った先で何を見るべきかなど、初めての住宅購入の場合は不明点が多いのが難点。そもそも予約をして内覧会に行くこと自体のハードルもあります。24時間365日、いつでもオープンなバーチャル内覧は、仕事で忙しい人、転勤などの都合で現地に足を運べない人、コロナ禍においても利便性の高さが注目されています。

バーチャル内覧であれば、自宅にいながらにして、さまざまな住宅を比較検討することが可能。遠方のモデルハウスも、移動時間を気にせずに訪問することができます。気軽に見学できるので、さまざまなテイスト、特色の中から自分のライフスタイルや好みに合った住宅に出会える可能性が高まるのも嬉しいポイントです。

360度カメラで撮影した空間であれば、平面写真では分かりづらい詳細部分まで把握することができるので、じっくりと見たい部分に時間をかけられます。平面的な情報だけではどうしても実物とのイメージ差が避けられませんが、360度カメラは実際の物件と同様の立体感を再現。イメージと違った……という失敗も防ぐことができます。

Matterportとの組み合わせで実現する“没入”体験

多くのメーカーが展開している360度カメラ。数万円で購入できるリーズナブルで手軽な機種が多数出回っている一方で、数百万円以上のプロフェッショナル用の高価格機種もあります。さまざまな空間を3D化したいと考えたとき、おすすめしたいのが360度カメラ機能に加え赤外線3D深度センサーやレーザースキャナーを備えたレベルの機種。「Matterport Pro2 3Dカメラ」や「Leica BLK360 レーザースキャナー」を使えば、寸法精度99%で空間のあらゆる面を計測することが可能です。

空間や建物を3Dで再現するデジタルツインは、
Matterportの仕組みを使うことで、
誰でも簡単でスピーディにでき、
いま住宅業界では特に注目度が高まっています。

Matterportのアプリをインストールしたデバイスを使い、
カメラでスキャン。
それをクラウドにアップロードすると、
撮影データが取り込まれ、3Dモデルが生成されます。

多数の空間データを学習し続けているCoretex AIにより、撮影データを忠実に3D化できるMatterportの画期的な仕組み。ズームイン・アウトしたり、回転させたりして、必要な視点から物件を捉えられるので、空間の広がりやサイズをより明確につかむことができます。

まるでその場にいるように、自由に内覧できるだけでなく、測定モードであらゆる場所のサイズを測定したり、説明コメントをタグ付したり、ドールハウスで全体像を把握したり……。いずれもブラウザさえあれば閲覧できるのも魅力。住宅を多角的にとらえることができるのがMatterportの仕組みの強みです。

業務の効率化やビジネスの幅を広げてくれる360度カメラの可能性

360度カメラによって空間を3Dデータ化し、実物に限りなく近い状況を可視化するメリットは多く、クオリティやスピード感を求められるビジネスシーンでも安心して使えるのがMatterportの仕組みの魅力です。

顧客用としてはもちろん、社内閲覧用や業務の連絡や共有のツールとしても活用度が高いので、業務の効率化や時短に繋がります。リモートワークへの移行をサポートし、コロナ禍においても心強い味方。事前にWeb上のバーチャル内覧ができることで企業側も顧客側も無駄がなく、効率的なマッチングが叶います。3Dで紹介することで住宅の魅力がより伝わりやすく、新規顧客の獲得につながりやすくなるのもメリット。実際にバーチャル内覧を採用しているスウェーデンハウスでは、来場予約につながったという実績があるようです。

スウェーデンハウスが導入したVRモデルハウスウォークスルー

全国に約70棟のモデルハウスを持つ「スウェーデンハウス」様は、Matterport Pro2 3Dカメラで撮影したバーチャル内覧を導入しました。
重視したい空間や大切にしたいシーンや家族との関係などを選択すれば、自分がどんなライフスタイルを叶えたいかが自然に絞られ、好みに合ったモデルハウスに案内してもらえる仕組み。 気になる設備の性能もVR内の動画で説明を聴くことができ、じっくりと検討することができます。

 

「お客様が求める空間イメージを把握することができ、
営業活動の効率化に繋がったと感じます。

Webでのご案内をより一層強化することができ、
コロナ禍においても業績をアップさせることができました。

お客様からも、コロナ禍でモデルハウスに行くことが困難な中、
自宅にいながらいつでも全国のモデルハウスを内覧でき便利
というお声をいただいています」

コロナ禍における新しいライフスタイルに寄り添いながら、より多くの顧客との接点を確保することにもつながった好例だといえるでしょう。

「2021年4月に、VRモデルハウスウォークスルーをリリースしました。
その後、4月度とGWには、Webへのアクセスが前年比1.4倍
実際のモデルハウスの来場予約は2.3倍になりました。
VRで事前にモデルハウスを見たことで、
実物も見学したいという気持ちを後押ししたのだと思います」

スウェーデンハウスのVRモデルハウスウォークスルーは、見せ方を工夫することでエンターテインメント性もアップ。
アバターがモデルハウスを案内してくれたり、ガイドボットがおすすめポイントを紹介してくれたりと、
楽しみながら内覧ができるサイトになっています。Matterportの仕組みをフル活用しながら、
更に企業カラーに合ったカスタマイズをすることで広がるバーチャル内覧の可能性が凝縮された例として参考になりそうです。