【業界別シリーズ】Matterportで切り拓く不動産DX:オンライン内覧・設備管理ツールの活用法
はじめに
不動産業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)は、業務の効率化や顧客満足度の向上に大きく貢献しています。特に近年、オンライン内覧のニーズが急速に高まっており、これに対応するための最新ツールが注目を集めています。
その中でもMatterportは、3Dスキャン技術を活用し、リアルなデジタルツインを作成できる革新的なツールとして、多くの不動産業者に導入されています。
本記事では、Matterportの基本機能や活用事例を紹介し、不動産業界における導入メリットについて詳しく解説します。
- INDEX
Matterportとは?
Matterportは、AI技術と3Dカメラを組み合わせて、物件のリアルなデジタルツインを簡単に作成するツールです。これにより、顧客は自宅にいながらにして物件の細部まで確認でき、まるで実際に訪れたかのようなオンライン内覧を実現します。
Matterportの主要機能
- 高精度な3Dスキャン:360°カメラで撮影した画像から、リアルな3D空間を自動生成。
- 高精細な4K画像:高画質なパノラマ写真の中を自由に歩き回ることができ、比類なき没入感を実現。
- 多様なデバイス対応:PCやスマートフォン、タブレットから簡単に操作できるため、いつでもどこからでも閲覧・編集が可能。
詳細はMatterportとは?をご確認ください。
Matterportを不動産に活用するメリット
1. 顧客満足度の向上
Matterportを活用することで、顧客は現地に行かずに物件を詳細に確認できます。360°カメラによるバーチャルツアーも普及していますが、Matterportは3Dデータを生成し、スムーズなウォークスルーを実現できる点が強みです。パノラマ画像を切り替えながら移動する360°カメラに比べ、より没入感のある内覧体験を提供できます。
2. 業務効率の向上
従来、内覧のたびに営業担当者が現地へ赴く必要がありましたが、Matterportならオンラインで物件の魅力を伝えられ、現地訪問回数を削減できます。
また、360°カメラは視覚的な情報提供に優れますが、Matterportは空間の正確な寸法データも取得可能です。顧客が「家具が入るか」「天井の高さは?」といった具体的な質問をした際にも、追加対応の手間を減らせます。
3. コスト削減
従来では、プロのカメラマンに依頼していたVRツアー制作費用は高額なものでした。Matterportを導入すれば、不動産業者自身で撮影し、VRツアー制作が可能になるほか、外注する場合もレクチャーが簡単に行えるので、費用を削減できます。
また、360°カメラは導入コストが低いメリットがありますが、Matterportの3Dデータは設備管理や修繕計画にも活用できるため、長期的なコスト削減につながります。
オンライン内覧の作成プロセス
Matterportのシステムは、以下のプロセスを通じて3Dデータの撮影、編集、公開を行います。
撮影
Pro3カメラやPro2 3Dカメラを使用して、物件の360°撮影を行います。
スマートフォンやタブレットにインストールされたMatterportアプリからカメラを遠隔操作することで、簡単に撮影が可能です。
画像合成処理
撮影したデータは、Matterportクラウドにアップロードするだけで自動的に3D処理されます。
システムが点群データと画像を分析し、精密な3Dモデルを生成します。
編集
生成された3Dモデルに対して、動画、テキスト、画像、リンクなどを貼り付けることができます 。
これにより、物件の詳細情報を視覚的に伝えることが可能です。
公開
完成した3Dモデルは、Matterportクラウドを通じて、ウェブブラウザやVRデバイスで閲覧することができます。
閲覧にはハイスペックなPCは不要で、スマートフォンでも見ることができます。
撮影依頼
もしMatterport撮影に不安が残る場合は、弊社にご依頼ください。どんな建物でも、熟練の撮影者が貴社の代わりに撮影します。
このように、Matterportのシステムは、撮影から編集、公開までの一連のプロセスを効率的に行うことができ、不動産業界におけるデジタルトランスフォーメーションをサポートします。
不動産でのMatterportの活用事例
Matterportは国内外の不動産業者に広く導入されており、以下のような企業が活用しています。
不動産仲介業での活用
ケン・コーポレーション(出典:https://www.kencorp.co.jp/housing/sell/service/)や東急リバブル(出典:https://www.livable.co.jp/grantact/services)では、オンライン内覧を導入することで、遠方に住む顧客や多忙な顧客でも簡単に物件を確認できる環境を整えています。
バーチャルウォークスルーの月間平均閲覧者数は600%に増加したという声もあります。
マンションデベロッパーの住宅販売での活用
三菱地所レジデンス(出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000089565.html)は、新築マンションのモデルルームをMatterportでデジタル化。これにより、購入検討者は事前にモデルルームの雰囲気をつかみやすくなり、内覧予約の増加につながっています。
商業不動産/リースでの活用
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(出典:https://corp.kyodo-d.jp/service/solution/prwire/?rid=202109099835)は、オフィス物件の賃貸にMatterportを活用。テナント企業が事前にオフィスのレイアウトや設備を確認できるため、契約プロセスがスムーズになっています。
※ここでの活用事例は2025/3/10時点で公開されているものです。
よくある質問:Matterportの具体的な導入方法
Matterportを導入する際には、以下のステップを踏むことでスムーズに活用できます。
1. 適切なカメラの選定
Matterportには複数のカメラオプションがあります。
- Matterport Pro3 カメラ:高精度な3Dスキャンが可能なハイエンドモデル。屋内・屋外問わず撮影ができ、大規模な物件に最適。
- 360°カメラ(Insta360やRicoh Theta):手軽に撮影可能で、コストを抑えたい場合におすすめ。
2. 撮影とデータのアップロード
Matterportアプリを使い、対応カメラで物件内部をスキャンします。撮影データをMatterport専用のクラウド上にアップロードすると、3Dモデルが自動生成されます。直観的な操作で3Dモデルの編集・管理ができ、より魅力的なコンテンツを簡単に作り出すことができます。物件ごとに専用のURLを発行し、WebサイトやSNS、営業資料に活用することができます。
3. アフターサポート
Matterportで分からないことや不具合・エラーが起きた時は弊社にお問い合わせください。
(参考:2024年JAPAN PARTNER OF THE YEARを受賞)
まとめ
Matterportを導入することで、不動産業界におけるDXが加速し、顧客満足度の向上や業務効率の改善が期待できます。オンライン内覧の普及により、顧客の意思決定が早まり、成約率の向上にもつながるでしょう。
Matterportのカメラを活用し、次世代の不動産業務を体験してみませんか?
デジタル化の波に乗り遅れないためにも、今こそMatterportの導入を検討するタイミングです。
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