Column
2023.05.10

Matterportの編集機能4つ!使い方やSDKについても解説

機能紹介

「Matterportにはどんな編集機能があるのか詳しく知りたい」

「編集にかかる費用はどれくらいだろうか…」

「自社のイメージする3DモデルがMatterportで実現できるか判断したい」

Matterportは、シームレスなウォークスルーを可能にするだけでなく、
編集機能でデータ内に充実したコンテンツを追加できるのが特徴的です。
専門知識がなくても編集は可能ですが、事前に知っておくべき注意点もあります。

 

本記事では、Matterportの4つの代表的な編集機能やオリジナルカスタマイズが
可能な「Matterport SDK」について解説します。
また、編集時の注意点も説明するので、Matterportを導入する前にぜひ確認しておきましょう。

INDEX

Matterportの編集機能とは?

atterportでは、無料でさまざまな編集機能を利用できます。

ただし、全ての編集機能を利用するためには、
スタータープラン以上の有料クラウド契約
をしていることが条件となります。

まずは、Matterportではどのように編集するのか2つの方法と具体的な手順を解説します。

 

そもそもMatterportとは?

Matterportは、3Dスキャン技術を使用して、物件や建物などをスキャンし、
リアルな3Dモデル(以下:スペース)を作成するサービスです。

この3Dモデルは、不動産物件の仮想ツアーや、
建設現場の進捗状況を見ることができる視覚的なツールとして使用されます。
また、3DモデルをWebサイトに埋め込むことで、
不動産物件や建物をリアルに体験することができます。

Matterportは、スキャンデバイスを提供しており、
スキャンを簡単かつ迅速に行うことができます。
また、スキャンされた3Dモデルは、
Matterportのクラウド上で管理・共有されるため、
遠隔地のチームメンバーとも容易に共有することができます。

 

 

2種類の編集方法

Matterportで編集するには、次の2つの方法があります。

  • Matterportクラウドで使える基本機能を利用する
  • Matterport SDKでオリジナル編集をする

 

基本の編集機能は、Matterportクラウドを有料契約していればだれでも利用できます。
「タグ」「ガイドツアー」「ウォークスルーポイントの選定」「ぼかし」など、
最低限の編集はすべて可能です。

一方、Matterport SDKではさらにオリジナリティのあるスペースを制作するために、
さまざまなオプションを追加できます。

たとえば、基本機能で埋め込んだタグのデザインを
自社のロゴデザインに変更したり、
スタート画面にスペースの詳細操作説明の追記も可能です。

基本編集機能は、やり方さえ覚えてしまえば、
専門知識や高度な経験は不要ですが、
SDKを実装するには高度な開発スキルが必要となります。

 

 

編集手順

Matterportの編集は、空間撮影を行い、スペースをクラウドにアップロードした後に行います。

そのため、撮影の際は、どこにタグを設置するか、
どんなコンテンツを追加するかなど編集までイメージしながら
空間をスキャンすると見やすいスペースを生成できます。

データを公開した後にも、編集できるため、
社内イベントやデータの活用目的にあわせて柔軟にデータを改善できるでしょう。

Matterportの編集機能 4つ

Matterportの代表的な編集機能は次の4つです。

 

  • タグ
  • ガイドツアー
  • ぼかし
  • ポイント決定

 

これらの機能は、有料のクラウド契約を選んでいる方であれば、だれでも利用できます。
機能や活用方法について詳しく解説していきます。

タグ | 追加コンテンツを挿入

 

 

タグとは、Matterportのスペース内に追加でコンテンツを埋め込める機能です。
埋め込めるコンテンツは、次の通りです。

 

  • テキスト
  • 画像
  • 動画
  • URL
  • PDF

 

たとえば、モデルハウスのスペースであれば、
家の素材に関する説明動画や
内観の夜の雰囲気を画像で掲載するのも良いでしょう。

スペースの活用目的にあわせて、
最適なコンテンツを埋め込めるとユーザーの満足度も高まります。
また、コンテンツごとに閲覧数やリンクへの遷移率を分析すれば、
ユーザーがどのコンテンツに興味を
持っているのかもわかるようになります。( SDK開発が必要 )

 

 

ガイドツアー | 見どころをダイジェストで再生

ガイドツアーとは、スペース内で特に見せたいエリアを限定して並べられる機能です。

 

 

PCでスクリーンショットを撮る際のように、スペース内でガイドツアーに
追加したいシーンを選択して登録ボタンをクリックします。

ガイドツアーに登録したシーンは、スペースの下部に連続して並べられます。

登録シーンを連続して再生できる「自動再生機能」もあるため、
Matterportの使い方がわからない人や、施設規模が大きすぎて
どこから見ればいいか迷ってしまう人に効果的な機能です。

また、コンバージョンにつながるタグがあるシーンを登録しておくことで、
ユーザーにアクセスしてもらいやすいショートカットとしてのメリットがあります。

 

 

ぼかし | 不要な箇所をぼかす

スペースで公開したくないエリアは、ぼかし機能を使って隠すことも可能です。

 

 

ただし、ぼかしを使っても完全に、コンテンツが消えるわけではなく、
ぼかしたことがわかってしまいます。
そのため、ぼかしている箇所の映像がクリアであるほど、
ぼかし箇所に違和感がある映像になってしまうことも。

 

なるべくぼかし機能を使わなくていいよう、
事前に現場を完璧な状態に整理しておくことをおすすめします。

 

ポイント決定 | ウォークスルーのポイントを選択

ウォークスルーポイントの選定も編集時に行います。

基本的に、撮影では多めにウォークスルーポイントを撮影しておきます。
その中から、ユーザーが立ち止まりたいと思うポイントを予想して、必要ポイントを選びましょう。

ポイントが多すぎても移動に手間がかかりますし、
少なすぎても見たい箇所を見れずストレスになってしまうため、
選定後は必ずスペース内を実際に回遊してみましょう。

Matterport SDKの使い方と料金

Matterportで高度な編集カスタマイズができる「Matterport SDK」。
さまざまな編集ができるため、開発料金はコンテンツの内容によって大きく異なります。
そのため、今回はSDKでできることの事例をいくつか取り上げ、使い方についても解説します。

 

Matterport SDKでできること

Matterport SDKとは、3Dスキャンデータの処理や
可視化を簡単に実現するための開発キット
です。

Matterport SDKを使用することで、
高度なビジュアルエクスペリエンスを作成することができます。
具体的には次のような編集が可能です。

  • タグのオリジナルデザイン
  • 仮想モニターの設置
  • CGコンテンツ追加
  • 音声ガイド機能追加
  • スペースをパスワードでロック
  • Google Analyticsと連携
  • スタート画面の編集

スペースの活用目的やユーザーニーズにあわせて、
スペースのUI・UXを改善します。

 

 

Matterport SDKの使い方

Matterport SDKは、Python、C++、Javascript、Javaなどの プログラミング言語で開発 します。

そのため、高度な知識や技術を持つ、専門家が開発します。
ただし、SDKの開発までできる
Matterport制作会社は比較的少ない傾向にあります。

SDK開発に関するお問い合わせにも対応可能ですので、お気軽にご相談ください。

Matterportで編集する際の注意点

Matterportで編集する際は、次のポイントに注意しましょう。

  • レタッチはできない
  • スキャンした現物は基本的に編集できない
  • 撮影前に現場を片付けておかないと編集の手間がかかる

あとから後悔しないよう、一つずつ詳しく説明します。

 

 

レタッチはできない

Matterportでスキャンしたデータを編集する場合、
レタッチを行うことはできません。

一眼レフやスマホで撮影した画像の大半は、
レタッチで印象を変えられます。
しかし、Matterportは実空間を「ありのまま」に表現するため、
現物の状態がそのまま映像になります。

そのため、撮影前には十分に現場を確認し、
完全な状態にしておく必要があります。

 

 

スキャンした現物は基本的に編集できない

Matterportでスキャンした現物は、基本的に編集できません。
現物を修正できる唯一の機能は「ぼかし」です。

しかし、展示品の形や輪郭を変更したり、
実空間にあったものをデータ上で完璧に隠す編集はできません。
そのため、スペース上で公開したくない / できないものは、
事前に撤去しておきましょう。

 

 

撮影前に現場を片付けておかないと編集の手間がかかる

Matterportでスキャンを行う前には、
現場を十分に片付ける必要があります。
本来写り込んではならないものを置きっぱなしにしていると、
複数の映像を撮り直す必要があります。

また、撮影時に不要なものが映り込んでしまうと、
編集作業が複雑化し、手間がかかることがあります。
後々の手間をかけないためにも、撮影前の現場確認は入念に行いましょう。

Matterportの基本編集機能を使いこなそう !

Matterportクラウドで使える基本編集機能の仕様は使いやすく、
社内でも活用しやすいツールです。
ただし、SDKや高度な編集の場合は、
外部に委託する必要があります。

自社でイメージしている編集ができるかどうか不安という方は、
クラウドを契約する前にお問い合わせください。