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2024.02.07

3Dスキャナーとは?仕組み・使い方・おすすめ機種3つをわかりやすく解説!

機能紹介

3Dスキャナーの登場で、物体や空間を立体的に計測する新たな可能性が広がりつつあります。
しかし、多くの方がその仕組みや使い方、選び方に戸惑っていることでしょう。
本記事では、初めて3Dスキャナーに触れる方にもわかりやすく、3Dスキャナーの基本的な概念や種類について解説します。
さらに、本記事がおすすめする3Dスキャナーとその選び方についてもご紹介しますので、ぜひ目的にマッチするデバイスを探してみてください。

この記事を読むことで、あなたのプロジェクトやキャリアにおいて、新たな可能性を開拓する手助けとなれば幸いです。

INDEX

3Dスキャナーとは

3Dスキャナーとは、物体や環境の表面をスキャンすることで、その形状や詳細をデジタルモデルに再現するデバイスです。

3Dスキャナーは、対象物をスキャンすることで数百万のデータポイントを収集し、それらを組み合わせて立体的なデジタルモデルを生成します。

このテクノロジーは、製品開発、アート制作、建築設計など、さまざまな分野で利用されています。

3Dスキャナーの導入により、物体や環境の形状を高精度かつ迅速にデジタル化でき、これによって新しいアイディアの実現やデジタル制作の効率化が可能となります。

3Dスキャナーの種類2つ

3Dスキャナーは大きく次の2つのタイプに分けられます。

 

1.接触型3Dスキャナー 2.非接触型3Dスキャナー

 

それぞれのタイプごとに、どのようなスキャナーがあるのかさらに詳しく解説していきます。

1.接触型3Dスキャナー

接触型3Dスキャナーは、物体に直接触れながらスキャンする方式です。

通常は物体の表面をセンサーが物理的に接触して計測するため、微細なディテールや曲面も正確に捉えられます。

接触型の3Dスキャナーは、アーム型が一般的です。

可動式のアームを使用して対象物にセンサーを接触させスキャンします。アームは複数の関節で構成されているため、複雑な形状や曲面にも対応できます。

主に医療分野や製造業において、高精度かつ正確な計測が求められる場面で利用されます。

2.非接触型3Dスキャナー

非接触型3Dスキャナーは、物体に対して光やレーザーを使って距離を計測し、そのデータをもとに3Dモデルを生成します。 物体に触れずにスキャンできるため、対象物が傷つかずに済む利点があります。 非接触型には、3つのタイプが存在します。

3Dスキャナーの用途

3Dスキャナーは、主に次のような用途で用いられます。

 

測量 リバースエンジニアリング 品質検査 デジタルアーカイブ

 

一つずつ見ていきましょう。

測量

3Dスキャナーは、地形、建物、または工業製品の寸法を高精度かつ迅速に測定するために利用されます。測量分野では、従来の手法よりも効率的かつ正確に地形や建造物の形状をデジタル化できるようになります。
測量の際は、3Dスキャナーの中でも「3Dレーザースキャナー」と呼ばれるレーザー光線を使用したスキャナーを使用して対象物をスキャンするのが一般的です。土木工学や建築プロジェクトなどで、正確かつ効率的な地形モデリングを実現してくれるでしょう。

リバースエンジニアリング

リバースエンジニアリングは、製品や機械のデザインを解析することで、製品の構造データや情報を読み取るプロセスです。3Dスキャナーで、物体の形状や内部構造を高精度にスキャンし、それを元に設計データを再構築します。

スキャナーを利用することで、既存の製品や部品を理解し改良するまでのプロセスが迅速かつ効果的になります。
時間とコストを削減できることで、生産性を高め、より高品質な製品を開発できるでしょう。

品質検査

製造業では、製品の形状や寸法が仕様に合致しているかどうかを確認する「品質検査」に3Dスキャナーが利用されます。製品の表面を高精度にスキャンして、設計図との一致度や微細な欠陥を検出し、品質管理を向上させられるでしょう。

品質管理を正確に行うことで、不良品の発生を減少させ、生産効率を向上させます。

デジタルアーカイブ

歴史的な建造物や芸術品、文化財などをデジタルでアーカイブする際にも3Dスキャナーが活躍します。物体の立体的な形状を保存し、将来の復元や修復作業の基礎データとして活用できます。
デジタルアーカイブは文化遺産の保存において重要な役割を果たし、3Dスキャナーはその中心的なツールとして注目されています。

3Dスキャナーの使い方 4ステップ

3Dスキャナーの使い方は、次の4ステップで進めていきます。

 

3DスキャナーとPCを接続 スキャン開始 点群データをポリゴンデータに変換 データを活用

 

一つずつ見ていきましょう。

1.3DスキャナーとPCを接続

まず、3Dスキャナーをコンピューターに接続します。

通常はUSBやWi-Fiを使用して接続します。

製品によっては、専用のソフトウェアが同梱されていることがあります。接続が確立されると、スキャナーがコンピュータと通信できるようになり、スキャンを開始できます。

2.スキャン開始

ソフトウェアを起動し、3Dスキャナーが対象物をスキャンできるように配置します。
スキャナーは光やレーザーを使って物体の表面を撮影し、そのデータをコンピュータに送ります。
操作はソフトウェア上から行い、スキャンする対象に徐々にスキャナーを移動させることで、物体全体をスキャンします。

3.点群データをポリゴンデータに変換

スキャンが終了すると、点群データが生成されます。
点群データとは、無数の点で物体の表面を表現したものです。
大量の点群が並べてあるだけの状態では、CADやCGのソフトでは扱いにくいため、続いてこの点群データをポリゴンデータに変換します。このことをメッシュ処理とも呼びます。
ポリゴンデータにするには、点を結ぶことで表面が三角形や四角形などの形状で構成された3Dモデルが作られます。

4.データを活用

最終的に得られた3Dモデルは、さまざまな用途に活用できます。
CADソフトウェアで設計や改良作業が行えたり、3Dプリンターで物体を再現したりすることも可能です。データをスムーズに活用するためには、事前にソフトウェアを扱える人材を確保しておくことも重要です。

3Dスキャナーの選び方

3Dスキャナーの機器を選ぶ際は、次のポイントを意識するようにしましょう。

 

・使用目的を明確にする ・スキャンする対象のサイズや範囲を明確にする ・必要な正確性を考える ・使いやすさや安定性を評価する

 

購入後に失敗した…と後悔しないよう一つずつ読み進めてみてください。

使用目的を明確にする

3Dスキャナーの選定において、はじめに重要なのは使用目的を明確にすることです。
測量、製品開発、デジタルアーカイブでの保存など、異なる分野では異なる要件が求められます。
製造業の商品開発では精密な寸法が不可欠であり、一方でアートのアーカイブ保存の多くは微細なディテールの表現が重視されます。
使用目的を具体的に把握することで、最適な3Dスキャナーを選択する手助けになります。

スキャンする対象のサイズや範囲を明確にする

スキャンする対象のサイズや範囲を明確に把握することが重要です。
3Dスキャナーの多くは、一度にスキャンできる範囲がある程度決まっています。
大きな物体や広範囲をスキャンする場合には、スキャン範囲の広いモデルが必要です。逆に小さな対象物に焦点を当てる場合は高精度なモデルが適しています。

このサイズを考慮しないと「大規模なオブジェクトをスキャンしたいのに、一度にスキャンできる範囲が少なくてスキャン作業に膨大な時間がかかってしまった…」ということも。
そのため、事前に対象のサイズや形状を考慮して、最適な3Dスキャナーのスペックを検討しましょう。

必要な正確性を考える

プロジェクトの成功に欠かせない要素として、スキャンデータの正確性を検討することが挙げられます。製造業や医療分野などの分野で、特に高い精度が求められる場合は、3Dスキャナーの精度や解像度が高いものを選びましょう。

一方で、アーカイブ保存や趣味の範囲であれば、正確性はそれほど高いものではなくても良いケースもあります。プロジェクトのニーズに合わせた正確性を重視して選定することが重要です。

使いやすさや安定性を評価する

最後に、3Dスキャナーの使いやすさと安定性を検討するようにしましょう。
ユーザーフレンドリーなモデルや、安定した動作が期待できる製品を選択することで、操作効率を向上させられます。
使いやすさを判断するには、製品のレビューやサポート体制を確認してみましょう。
購入時だけでなく、継続的な利用においても信頼性が保たれるか確認しておくことが重要です。

おすすめの3Dスキャナー3選

今回は、本記事が選ぶおすすめの3Dスキャナーを3つご紹介します。

 

1.Matterport|ハイクオリティーの業務用スキャナー! 2.EinScan-SE|安さ重視ならこれ! 3.Leica BLK360 G2|測量にも使いやすい!

 

用途やご予算にあわせて最適なものを探してみてください。

1.Matterport|ハイクオリティーの業務用スキャナー!

Matterport(マーターポート)は高品質な3Dスキャンを提供する業務用スキャナーで、豊富なディテールとリアルな質感を実現します。

ハイブリッドなカメラシステムを搭載し、360度のパノラマ写真も同時に撮影可能です。

Matterportは高性能な機能を備えたプロ向けのスキャナーであるため、比較的高価な部類に入ります。
機種によっても異なりますが、約50〜150万円程度で獲得できます。

不動産・建築のプロジェクトにおける現場調査や測量・進捗管理など、クオリティーが求められるシーンでの活用がおすすめです。

Matterportの5つの特徴や導入メリットは次の記事からもご覧いただけます。

記事を見る

2.EinScan-SE|安さ重視ならこれ!

EinScan-SEは手頃な価格で手に入るエントリーモデルで、手軽に始めたい初心者向けの3Dスキャナーです。手動で対象物を回転させながらスキャンする方式で、簡単ながら効果的なスキャニングが可能です。

EinScan-SEは、196,900円で購入できます。(2023年12月時点)
小規模なプロジェクトやホビーレベルの3Dスキャニング、教育用途など、低コストで始めたい場面に最適です。
詳細はこちら

3.Leica BLK360 G2|測量にも使いやすい!

Leica BLK360 G2はコンパクトで高精度な3Dスキャナーであり、測量の分野にも適しています。
360度カメラとレーザースキャンを組み合わせ、短時間で大量のデータを収集できます。
Leica BLK360 G2は高度な機能を有するプロフェッショナル向けのモデルで、初期費用は約300万〜400万円と高額です。

しかし、その分測量や建築プロジェクトなど、精密な計測が求められる分野で強力なパフォーマンスを発揮します。
土地測量、建設プロジェクト、室内空間のモデリングなど、高精度で正確なデータが必要なシーンに適しているでしょう。
詳細はこちら

用途にあわせて3Dスキャナーを使いこなそう!

3Dスキャナーとは、物体の表面をスキャンすることで、物体の形状やディティールを3Dモデルに変換できるデバイスです。 測量やリバースエンジニアリング、品質検査、デジタルアーカイブ保存など、幅広いシーンで活用が進んでいます。 目的やプロジェクトにマッチする3Dスキャナーを選ぶ際には、下記のポイントを押さえておく必要があります。

 

・使用目的を明確にする ・スキャンする対象のサイズや範囲を明確にする ・必要な正確性を考える ・使いやすさや安定性を評価する

 

今後、プロジェクトをさらに正確かつ効率的に進めたいという方にとっては、3Dスキャナーが非常に有力なツールとなるでしょう。

 

弊社は、Matterportの正規代理店です。 Matterportや3Dスキャナーに関するお悩みやご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。